第二新卒はいつまで?最適な転職活動のタイミング

近年、転職市場では「第二新卒」の需要が高まっています。20代で転職活動をしていると、自分が第二新卒とはいつまでか、また自分が該当しているのか気になるところです。 第二新卒と中途採用では、企業が求めるスキルが違ってきます。 ここでは、第二新卒とはいつまでを指すのか、また、どのように転職活動を行えば良いのか紹介します。


この記事は約7分で読み終わります。

第二新卒とは?入社後いつまでを指す?

「第二新卒」という言葉はありますが、実際にはいつまでを指すのか、明確な定義があるわけではありません。企業によって、年齢や経験などの条件はまちまちです。ただし、一般的には「新卒で入社してから3年以内の求職者」が第二新卒と呼ばれています。

浪人や留年を経験せずに大学を卒業しているのであれば、年齢は25~26歳です。しかし、「入社して3年以内」という条件を重視するのであれば、年齢が25~26歳より上でも第二新卒に該当します。

参考として「既卒」とは、学校を卒業した後に一度も正社員として雇用されたことがない人です。無職だけでなく、アルバイトやパートで働いている人も既卒となります。「中途採用」であれば、第二新卒よりも正社員としての経験が長い人(3年以上勤務した経験がある人)があたります。

厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によると、平成29年(2017年)3月に大学を卒業し、新卒で就職してから3年後の令和2年(2020年)3月までに退職した人は、全体の約1/3(約15万人)を占めます。企業にとって、第二新卒は決して無視できない存在ということです。

参考:厚生労働省「新規大卒就職者の事業所規模別離職状況」

転職しやすい?第二新卒が転職するメリット

既卒や中途採用と比べて、第二新卒は転職しやすいといわれています。実際に求人募集をしている企業の6割以上が、第二新卒の採用に積極的です。その理由を、求職者・企業の側からそれぞれ見てみましょう。

未経験の職種・業界にチャレンジしやすい

中途採用の場合、求職者は経験やスキルを重視される傾向にあります。企業側でも、欠員補充やプロジェクトの要員といった意義があり、求める人材の条件は明確です。そのため、まったくの未経験では、採用されるのは難しいでしょう。

その点、第二新卒は多くの企業で新卒と同様にみなされています。実際に「未経験者歓迎」としている第二新卒の求人も少なくありません。そのため、経験は無いものの興味のある職種や業界にも、チャレンジしやすくなります。

より条件の良い企業に入社できる可能性がある

新卒の場合、働いた経験がないことから、企業で働くことへの良いイメージばかりが先行し、入社後に現実とのギャップに驚いてしまうケースがあります。

その点、第二新卒で転職する場合、就職経験があることから、企業が自分へ何を期待しているのか、自分自身も企業へどういったことを求めるべきかがある程度理解できています。

そのため、履歴書や職務経歴書、面接で自分自身がどのようにアピールすべきか、どのような条件で就職活動をすべきかが明確になります。その結果、より自分にとって条件の良い企業に入社できる可能性が高まるのです。

企業からの需要が高い

多くの企業では、新卒の確保に苦戦しています。内定者を選抜しても、本人から辞退されて、入社時に予定していた人数を確保できなかったという企業もあります。企業は、計画通りに人員が配置できないと、経営に大きな影響を受けます。

第二新卒の採用に積極的なのは、上述のように新卒で採用できなかった枠を補充する意味合いもあります。そのため、実績やスキルが無くても、年齢が若くてやる気があり、将来性が見込めれば、十分に需要はあるわけです。

ほかにも、第二新卒は社会人としての経験があるため、基本的なビジネスマナーは身についています。新卒と違って、その部分については教育する必要がありません。企業側にとっては、教育にかかる手間やコストを削減できるというメリットがあります。

以上の理由から、多くの企業が第二新卒を積極的に採用しているのです。

第二新卒が転職活動を始めるベストなタイミング

では、第二新卒で転職するには、いつから活動を始めれば良いのか、転職先別に見てみましょう。

未経験の業界へ転職:早めに転職活動を

未経験の業界へ転職を考えている場合は、できる限り早めに転職活動を始めるのがおすすめです。なぜなら、企業は未経験者を採用するなら、若い人材を求めます。年齢の上限は25歳が一般的で、30歳を過ぎると営業など一部の職種を除いて、未経験の転職は難しいでしょう。

25歳といえば、先述のとおり第二新卒の上限とほぼ一致します。第二新卒と呼ばれるうちに転職を済ませるようにしましょう。

ただし、どんなに早めでも、1年未満での転職は、ほとんどの企業で早すぎるとみなされます。第二新卒を採用するメリットのひとつであるビジネスマナーも、まだ身についていないことも考えられます。また、些細なことで辞めてしまうリスクも懸念されます。

同じ第二新卒でも、社会人としての経験があるほど、選べる転職先が増えるということを心得ておきましょう。

同業他社へ転職:ある程度成果を出してから

一方、同業他社へ転職する場合は、ある程度成果を出してから転職活動を始めるほうが無難です。第二新卒のうちに転職するのは、「早く辞めた」というネガティブな面を重視されてしまう可能性があります。同業なら、同じ理由で退職される恐れがあるからです。

同業他社への転職は、即戦力を期待されます。当然、企業にとっては、業界に精通しており、実績もあって、人脈も構築されているのが理想です。しかし、第二新卒のうちに期待されるところまで到達するのは難しいでしょう。

もちろん、同業他社でも実績やスキルの有無より人材の確保を優先しているところはあります。人材の確保が優先の会社であれば、「やる気や将来性がある」ということが評価されて、第二新卒での転職も可能です。

転職活動で失敗しないためのポイント

第二新卒を過ぎてしまうと、転職は一気に難しくなります。できるだけ自分に合った企業を選び、再度転職するのを防がなければいけません。どのような点に気をつければ良いか、ポイントを見てみましょう。

転職活動を終える期限を決めておく

第二新卒に限らず、転職するときは、現在の企業に在籍したまま、並行して転職活動に取り組みましょう。先に退職して、転職先がなかなか決まらない場合は、金銭的な余裕がなくなり、不本意なところに転職せざるを得なくなります。

在籍したまま転職活動する場合も、期限を決めておきましょう。なぜなら、期限を決めないと、在籍していることに甘んじてしまい退職の意思決定ができないまま、第二新卒と呼ばれる時期が過ぎてしまうからです。

企業の求人には波があり、常に希望どおりの転職ができるとは限りません。少なくとも3ヶ月後を目安に転職できるよう、逆算してスケジュールを組みましょう。

理想の将来像に近づける企業を探す

社会人としての経験があると、「なりたい理想の将来像」が、おぼろげながら浮かんでくるはずです。転職の際は、できる限り理想に近づける企業を探しましょう。

たとえ、「理想の将来像」があっても、経験値が浅い自分を受け入れてくれる転職先では、自分の理想に近づくのは難しいケースもあります。

すぐに理想の将来像に近づけなくても、受け入れてくれた企業で一度実績を積むことを優先しましょう。実績を積み、自分の第一目標に達した時点で、次の進路をあらためて考えれば良いのです。このようにして、戦略的なキャリアプランを描くことで、少しずつ理想像へと近づけます。

「理想の将来像が分からない」「転職はしたいけど自信がない」とお悩みの方は、ぜひグッド・クルーにご相談・ご応募ください。

グッド・クルーでは、成長実感プログラムやメンター・メンティー制度、資格取得のサポートなど教育や研修が充実しているので、転職後のスキルアップを目指せます。早ければ、入社3年後から興味のある分野へのステップアップが可能です。

また、皆さんの目標に応じて、キャリアアドバイザーが一緒にお仕事を探すこともできます。

まとめ

第二新卒とは、一般的に「新卒で入社してから3年以内の求職者」であり、この条件に該当すれば、年齢や経験については、ほとんど重視されません。企業にとって、第二新卒は新しい環境になじみやすく、ビジネスマナーが身についているのが魅力です。転職にあたっては、3ヶ月を目安に期限を決め、理想の将来像に近づけるところを探すと良いでしょう。