会社が信用できない原因とは?気持ちよく働くための対処法と転職のコツ

「給与や残業代が支払われない」「求人票と業務内容が違う」など、さまざまな理由によって会社が信用できないと感じる人もいるでしょう。会社への不信感が募れば、精神的にもつらくなる可能性があります。 そこで今回は、会社が信用できないと感じる理由別に対処法を紹介します。退職する際の注意点もあわせて参考にしてください。


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【理由別】「会社が信用できない」ときの対処法

会社が信用できないときは、まずその理由について考えましょう。主な理由については、以下のとおりです。

・給与や残業代が正しく支払われない
・求人の内容と実際の内容が違っている
・ボーナスが無い
・上司や社長が理不尽

理由ごとに適切な対処法を紹介します。

理由1.給与や残業代が正しく支払われない

会社を信用できない理由のひとつに、給与や残業代が正しく支払われないことが挙げられます。毎日働いても給与が未払いであったり、残業代が支払われずにサービス残業になったりすれば、会社への不信感につながるでしょう。

給与は、毎月1回支払わなければいけない義務があると法律で定められています。そのため、給与が未払いの状態は、法律を順守できていないことになるでしょう。

また、給与が支払われていても、最低賃金より不当に低いケースも同様です。最低賃金よりも明らかに給与が低い場合は、会社への不信感が募るでしょう。なお、最低賃金制度の詳細は、厚生労働省が運営するサイトで確認できます。

最低賃金制度(厚生労働省)

【対処方法】

給与や残業代が正しく支払われない場合は、以下のような対処法を取りましょう。

1.労働基準監督署に通告する
給与や残業代が正しく支払われない場合は、労働基準監督署へ通告します。労働基準監督署が動けば、会社を調査したうえで是正勧告などの措置をとるケースもあるのです。

ただし、必ずしも労働基準監督署が動くとは限りません。給与や残業代が未払いであることを証明できる書類などを準備しているかどうかも重要といえるでしょう。

なお、労働基準監督署は是正勧告などの措置は取れますが、未払いの給与や残業代を回収する力は持っていない点には注意が必要です。

2.会社に直接請求する
給与や残業代が正しく支払われない場合は、会社に直接請求できます。直接相談した結果、未払い分を支払ってくれれば問題ないでしょう。

ただし、会社に直接交渉したことで上司や社長から嫌がらせを受けたり、無理な業務を押し付けられたりといったトラブルに発展する可能性も否定できません。その場合は、自力で解消しようとするのではなく、専門知識を持った弁護士に相談するのが良いでしょう。

3.法的手段をとる
給与や残業代が支払われない場合は、法的手段を検討するのもひとつの方法です。法的手段を用いれば会社の意思に関わらず、給与や残業代を支払わせられます。ただし、法的手段をとると裁判で争うことになり、手続きも複雑になるでしょう。

理由2.求人の内容と実際の内容が違っている

求人の内容と実際の業務内容が違っていることも、会社を信用できない理由として挙げられます。

例えば、求人票に記載されていた内容と実際の業務内容が大きく異なっていたり、面接のときに聞いた労働条件が順守されていなかったりすれば、会社への不信感につながるでしょう。

【対処方法】

求人内容と実際の業務内容が異なっている場合は、以下のような対処法をとるのがおすすめです。

1.会社に説明を求める
求人の内容と実際の業務が異なる場合は、会社に「なぜ違うのか」を説明してもらいましょう。例えば、残業時間が長いと感じていても、実際は1時間の誤差かもしれません。休日が少ないと感じているのは繁忙期による影響で、一時的に仕事が忙しいということも考えられるでしょう。

ただし、会社が嘘の求人票を出していたならば、働く環境を考えることも必要です。

2.労働基準監督署や弁護士に相談する
求人の内容と実際の業務が異なる場合は、労働基準監督署や弁護士に相談するのもひとつの方法です。第三者の視点で改善が必要だと判断されれば、適切な処置をとってくれるでしょう。

会社に対して調査が入ったとしても、身元が判明する可能性が低いので安心して相談できます。特に、会社に直接聞きにくい場合におすすめの方法です。

理由3.ボーナスが無い

ボーナスが支給されないことも、会社を信用できなくなる理由のひとつです。日々業務に取り組み、実績を残していても正しい評価がされずボーナスがないと会社への不信感につながります。

ボーナスがない場合、社内の評価制度そのものがなかったり、会社の業績が下がっていたりすることもあるでしょう。

【対処方法】

ボーナスがない場合の対処法は、以下のとおりです。

1.業績アップに貢献する
ボーナスが出ない場合、まずは業績アップに貢献しましょう。会社の業績が赤字であれば、ボーナスの支給は難しいでしょう。

会社の業績のために努力している姿を会社や上司にアピールできれば、ボーナスの支給も考えてくれるかもしれません。

2.副業で収入を得る
ボーナスが出ない場合は、副業を始めてみるのも良いかもしれません。副業は自分が努力した分だけ返ってくるので、収入の柱を増やせるでしょう。

ただし、会社によっては副業を禁止しているケースもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

3.転職する
ボーナスが出ない場合は、転職を視野に入れてみましょう。

会社の業績を上げたとしても必ずボーナスが出るとは限りません。また、副業がしたくても本業が忙しくて取り組めない人もいるでしょう。

しかし、ボーナスが出る企業に転職すれば、すぐに問題は解決されます。

 

理由4.上司や社長が理不尽

上司や社長が理不尽であると、会社に対する信用を失うのもやむを得ません。

上司や社長からのハラスメント行為は違法であり、会社への不信感につながる要因とされています。厚生労働省では、以下のような行為をハラスメントと定めています。

・精神的な攻撃:同僚の前で叱責するなど
・身体的な攻撃:叩いたり、蹴ったりするなど
・過大な要求:仕事のやり方がわからない人に仕事を押し付けて帰るなど
・過小な要求:運転手に社内の掃除だけを命じるなど
・人間関係からの切り離し:1人だけ別室で仕事をさせるなど
・個の侵害:配偶者に対する悪口を言われるなど

【対処方法】

上司や社長からハラスメント行為を受けたまま働き続けると、精神的なダメージが大きくなるおそれがあります。そのため、以下のような対処法を早急にとると良いでしょう。

1.部署異動を申し出る
ハラスメント行為を行う上司がいるのであれば、部署異動を申し出るのがおすすめです。理不尽な上司をどうにかするよりも簡単に労働環境を変えられます。

また、新たな環境に身を置くことで、気持ちが楽になるメリットもあるでしょう。

2.転職する
上司や社長の理不尽さに限界を感じているようであれば、転職するのもひとつの方法です。部署異動して上司が変わっても、社長は変えられません。

転職することで労働環境をはじめ、人間関係もリセットできるので、新しい一歩を踏み出せるでしょう。ただし、今と同じような職場を選ばないように注意する必要があります。

3.専門家に相談する
上司や社長の理不尽さを自力で解決できない場合は、専門家に相談する方法もあります。例えば、労働基準監督署に相談すれば、会社は改善せざるを得ないでしょう。

なお、パワハラの被害があった場合は、証拠を準備しておく必要があります。どのようなことをされたかわかるような記録を残しておくことが重要です。

「会社が信用できない」ときは前向きに辞めることを検討する

「会社が信用できない」と思う場合は、前向きに転職を考えましょう。上記の方法で問題が解決できないと、会社に不信感を抱いたまま働き続けることになります。

しかし、そのままの状態だと、以下のようなデメリットが考えられるでしょう。

・仕事へのモチベーションが維持できない
・会社内で孤立する
・人間不信になる

これらのデメリットは、心身ともに不調を来たす原因ともなります。休職や退職まで追い込まれると、社会復帰に時間もかかるでしょう。

そのため、今の会社で働き続けるメリットがないのであれば、前向きに辞めることを検討してみてください。

「会社が信用できない」から退職するときの注意点

「会社が信用できない」と感じて退職するときの注意点は、以下の2つです。

・明確な退職理由を用意する
・転職先が見つかってから退職する

それぞれの注意点を詳しく解説します。

明確な退職理由を用意する

「信用できないから退職する」と会社に伝えても退職届を受理してもらえない可能性があるため、明確な退職理由を用意しておきましょう。例えば、「次の転職先が見つかった」「ステップアップのために別の業界に行く」といった引き止めにくい理由がおすすめです。

なお、前向きな転職理由は、転職先の採用面接にも役立てられます。

転職先が見つかってから退職する

転職活動は時間がかかるため、退職前から行うのがおすすめです。退職してから転職活動を行うと、給与が発生しない期間が生じるため、満足できる転職活動ができないおそれもあります。

もし、内定をもらえなくても転職活動を行い続けることで、次の仕事への道筋を付けやすくなるでしょう。ただし、働きながら行う転職活動は、自由に使える時間が限られている点に注意が必要です。

まとめ

「会社が信用できない」と感じた場合は、理由に合わせて適切に対処しましょう。

対処法を試しても解決できない場合は、前向きに転職を検討するのもひとつの手段です。心身ともに不調を来たす前に、最善の選択をすると良いでしょう。

転職に不安を感じている方は、グッド・クルーを活用するのがおすすめです。グッド・クルーでは、面接時に丁寧なヒアリングを行い、求職者のキャリア形成をサポートします。

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